アプリ開発日誌
2021.12.17
俺が死んだらスマホは抹消してくれ
故人が遺したスマホのデータ
現代人のほとんどが手にしているスマートフォン。
その中には持ち主の生きた証となる重要な情報が詰まっています。
もし家族や大切な人が亡くなったら、遺族にとってその情報は大切な遺産となります。
故人にとっては見られたくないものもあるかもしれませんが…
iOS15.2で追加されたデジタル遺産機能
2021年12月14日にiOSの新バージョンがリリースされました。
その中の新機能に『デジタル遺産機能』があります。
自身のAppleIDに故人アカウント管理用の連絡先を登録しておくと、
万が一のときに連絡先として指定された人が死亡証明書類とアクセスキーをAppleへ提出すると、
故人のデータにアクセスできるようになるという機能です。
アクセス可能になるデータは、写真やメッセージ、メール、メモ、通話履歴、iCloud Driveに保管されている書類、アプリ、iCloudバックアップのデータなどが対象です。
デジタル遺産設定手順
iOS 15.2にアップデートし「設定」を選択。
「自分の名前(Apple ID)」を選択し、「パスワードとセキュリティ」→「故人アカウント管理連絡先」をタップする。
「故人アカウント管理連絡先を追加」欄の+ボタンをタップする。
その後画面の指示手順で進めていけば、指定された人のもとにAppleへ提出する際のアクセスキーが送信されます。
注意点など
前提として端末の持ち主がデジタル遺産機能を設定している事、
遺族の方がAppleへ死亡証明書類とアクセスキーの提出が出来ることが前提条件となります。
設定がされていなかったり、設定されていても手順の周知が出来ていなかったりすると利用出来ないため、
設定を考えている方は連絡先設定時に連絡先の方と一緒に話し合いながら進めるのが良いでしょう。
長い人生何が起こるか本当に分かりませんので、
万が一のことを想定するのはとても大切な事だと思います。
この機能が実装された背景は、おそらく実際の遺族の方々の声が多かったからなんだと思います。
個人的には残せるデータと抹消できるデータが選べたら良いなーなんて思ったりもしますが…
ドラマなどで故人の家から紙の遺書を見つけるシーンなどがありますが、
現代人にとってはスマホが遺書代わりになるんだろうなーなんて思ったりした次第です。
ご家族のために一度設定を考えてみてはいかがでしょうか。