はじめてのアプリ発注
2016.06.28
アプリ開発後に行う動作テストについて
「冷やし中華はじめました」の貼り紙も、それほど目をひかなくなってきたなと思うディレクターの小宮です。
今回は動作テスト(動作試験)について、淡々とご紹介させていただきます。
どうしてテストにこれだけ工数がかかるの?という疑問もこれで納得していただけるかと。
一般的に、「開発」と呼ばれるものは以下のフェーズを順番に進めていきます。
- 要件定義
- 設計
- デザイン
- 開発
- 動作テスト
- 受入テスト
この中の「動作テスト」と呼ばれる工程で、設計通り開発できているかを確認します。
動作テストフェーズでは、開発したアプリが設計やデザイン通りに表示・動作するかの確認を行います。
その際、どんな方法で、どういう流れでテストするのかというところがポイントになります。
- テスト端末の選定
- テスト計画の策定
- テスト仕様書の作成
- テスト実施
- テスト結果を元にアプリの修正
- テスト結果の報告
動作テストフェーズはこの様な項目に分けられますので、項目ごと順を追っていきます。
テスト端末の選定
OSのバージョンと画面の解像度、この2つの観点で端末を決めます。
OSのバージョンは世の中に普及しているものや、この先増減するであろうもの、アプリのターゲット層はどんな端末を使っているか?などを加味して決定します。
解像度は世に出ている端末の画面解像度のうち、開発対象となるアプリの画面解像度を決めます。
※テスト端末自体は要件定義フェーズにて選定を行います。
テスト計画の策定
テストを実施するのにあたり、先ずは進めかたをまとめます。
- どの様な体制なのか
- どの様な環境を使用するのか
- どの様な期間で実施するのか
- どの様な結果となったら完了とするのか
リリース済みアプリの改修を行う場合、改修範囲以外に不具合などの影響が出ていないかの「無影響確認」や、アプリ側とサーバ側とで新旧どちらのバージョンにも対応できているかのテスト方法なども計画に盛り込みます。
テスト仕様書の作成
テストを進めるのにあたって、やみくもに触ってみるだけでは網羅性に乏しいです。
そのため作成した画面や機能単位で、何が表示されているのかやどこがタッチできるようになっているのか、何桁まで入力できるか、またそれらが正しく動作するのかをチェックするための項目を作成します。
主に、設計書にてまとめた内容が正しく実装されているかという観点で項目を作成しています。
テスト実施
テスト仕様書のチェック項目に則り、端末ごとに淡々とテストを進めます。
バグが無いかをしらみつぶしにあたる作業はなかなか骨が折れますが…検証項目のボリュームがそのまま弊社の成果物の確かさを担保しています。
テスト結果を元にアプリの修正
テスト結果と本来の設計内容を照らし合わせ、相違点を修正したり、使い勝手などの問題が発生した際には変更を提案させていただき、そのアプリの本来あるべき姿へと近づけます。
テスト結果の報告
テスト結果を資料にまとめてお客様へご報告します。
弊社でのテストを済ませたのち、お客様での受入テストとなります。
全国の淡々ファンには少し物足りなく感じるかたもいらっしゃるとは思いますが、概ねこんな感じで進めています。
案件によっては結合テストと総合テストとに分け、画面ごとの疎通や通信テストなどを前者、パターンの網羅性などを後者のテストで実施とテスト自体を分ける場合があります。
また、規模によってはテスターの追加リソースを確保したり、キャリア専門のテストセンターを利用したりと様々です。
ご予算に応じて内容を調整させていただく場合がほとんどですので、ご不明点などあればなんなりとお申し付けくださいませ。