アプリ開発日誌
2017.01.25
Galaxy Note 7爆発の経緯を振り返ってみた
こんにちは、iOSアプリ開発担当の松川です。
去年から爆発騒ぎで問題となっていた「Galaxy Note 7」。
先日、原因の調査結果が発表されたので経緯を振り返ってみようと思います。
調査までの経緯
Galaxy Note 7が発売されたのは、2016年の8月。
発売以降、端末の発火・爆発が報告されて発売からわずか2週間で販売を中止に。
Samsungは交換プログラムを発表し、購入ユーザーに新品の端末と交換をするよう案内しました。
その後Samsungは原因の調査を行なった結果、原因はバッテリーであると特定して製造会社を変更。
設計の修正を行い10月から再販をしますが、バッテリー箇所を修正した端末が航空機内で発火する事故が発生。
再販からわずか10日で生産終了と発表されました。
外部業者に調査を依頼・結果
以上の経緯からSamsungは外部業者に調査を依頼。
「20万台のGalaxy Note 7」と「3万台のバッテリー」を使用して大規模なテストを行った結果、
端末の発火・爆発の原因はバッテリーの設計と製造工程と発表されました。
原因の詳細
では何故1度目のリコール問題で異なるメーカーのバッテリーを採用したのにも関わらず、再発してしまったのか。
原因は2つありました。
- 「無茶な設計」
Galaxy Note 7は、薄型化に伴い狭いスペースの中に大容量のバッテリーを搭載する設計になっていた。
その結果、搭載されたバッテリーの一部の電極が破損しやすい作りになっている事が原因でショート。
他にもバッテリー内部の薄い分離膜が原因で発熱し、バッテリーが炎上してしまった。 - 「速度重視のリコール対応による品質の欠落」
リコール時の調査結果で原因となっていたバッテリー。
Samsungはバッテリーのメーカーを変更する事で①の原因を解消しました。
しかし、世界規模で問題が起こっていた事から製造を急ピッチで端末を製造。
その結果、製造を行う過程で粗雑な溶接、絶縁テープの付着不良が原因でリコール後の端末でもバッテリーが炎上してしまった。
まとめ
この根本原因は明らかにSamsungの安全配慮が足りていなかったように感じました。
しかし問題というのは得てして起こり得る事で、大事なのは起きてしまった後の対処です。
今回のケースであれば、1度目のリコールで原因がバッテリーと特定でき、対策に関しても問題ありませんでした。
最後の最後で製造の品質を落としてしまったがために、さらに大きな信用問題にまで発展しまったのが非常に残念です・・・。
自身もアプリを制作していく上で、品質を担保するためのフローを今一度再認識し、後悔の「タラレバ」を少しでも減らそうと思います。