アプリ開発を検討する際、多くの企業担当者が次に悩むのが「結局、いくらあれば何ができるのか」という点です。
インターネット上では「100万円でアプリが作れる」「数百万円でスマホアプリが可能」
といった情報も見かけますが、企業向けの開発では現実とズレているケースも少なくありません。
本記事では、2025年12月時点の受託開発の実態をもとに、予算別に「できること/できないこと」を整理します。
結論|500万円未満でスマホアプリを作るのは現実的ではない
先に結論をお伝えします。
- 500万円未満 → スマホアプリ開発は現実的ではない → Webサイト/Webサービス/簡易Webアプリが中心
- 1,000万円以上 → はじめてスマホアプリが選択肢に入る
これは「技術的に不可能」という話ではなく、品質・保守・運用を考えると現実的ではないという意味です。
以下、金額帯ごとに具体的に見ていきます。
予算100万円でできること(Webサイト・CMS構築)
できること
- WordPressを使ったWebサイト構築
- コーポレートサイト/サービス紹介サイト
- お知らせ・ブログ更新などのCMS機能
できないこと
- スマホアプリ開発
- 会員管理・複雑な業務ロジック
- 本格的なWebサービス
向いているケース
- まずは情報発信の基盤を作りたい
- 既存業務のデジタル化を小さく始めたい
「作る」より「整える」予算帯です。
予算300万円でできること(機能付きWebサービス)
できること
- WordPressに独自機能を追加したWebサービス
- 会員登録/ログイン機能
- 簡易的な管理画面
- 問い合わせ管理やデータ登録機能
できないこと
- スマホアプリ開発
- 複雑な業務フロー
- 高負荷・リアルタイム性が求められる処理
向いているケース
- 社内向けツールを作りたい
- WebサービスとしてPoCを行いたい
- 将来的な拡張を前提に検証したい
「まず動くものを作る」現実的なスタートラインです。
予算500万円でできること(簡易Webアプリ)
できること
- 独自ロジックを含むWebアプリケーション
- 管理画面付きの業務システム
- ある程度作り込んだUI/UX
できないこと
- 本格的なスマホアプリ(iOS/Android)
- 複雑なリアルタイム処理
- 大規模ユーザーを想定した設計
向いているケース
- 業務効率化ツールを本格導入したい
- Webでの運用を前提にサービス展開したい
「Webで完結させるなら十分な予算帯」です。
予算1,000万円でできること(簡易スマホアプリ/本格Web)
できること
- 簡易的なスマホアプリ開発
- Flutterなどを用いたマルチプラットフォーム対応
- ある程度作り込んだWebシステム
注意点
- 機能は絞る必要がある
- 管理画面や保守設計は最小構成になることが多い
向いているケース
- スマホアプリを事業の入り口として試したい
- Webとアプリのどちらが適しているか検証したい
「アプリ開発が現実的な選択肢に入る最低ライン」です。
予算1,500万円でできること(CMS付きアプリ/複雑Web)
できること
- CMSを備えたスマホアプリ
- Webとアプリを連携したシステム
- 業務ロジックが複雑なWebシステム
向いているケース
- 継続運用を前提としたサービス
- 社内外で利用される中規模システム
運用・改善を前提にした設計が可能になります。
予算2,000万円でできること(本格アプリ+CMS)
できること
- 複雑なスマホアプリ開発
- 管理画面・運用機能を含めたフル構成
- 高負荷・拡張性を考慮した設計
向いているケース
- 事業の中核となるアプリ
- ユーザー数増加を前提としたサービス
本格的なプロダクト開発ゾーンです。
まとめ|Webかアプリかは「予算」から逆算する
アプリ開発では、
- まず Webで始める
- 検証後に スマホアプリへ展開する
という流れが、コスト・リスクの両面で現実的です。
「とりあえずアプリを作る」のではなく、自社の予算と目的に合った形を選ぶことが重要です。
次の記事では、複数社の見積書を比較する際のチェックポイントを具体的に解説します。